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「僕は運が良かったです」
ふと、隣にいる七条さんが、俺を見ながらしみじみと呟いた。

「何が運が良かったんですか?七条さん」

「もちろん、君に出会えたことですよ、伊藤くん」

ぽっと顔を赤らめてしまう。
この人の、こういう率直な台詞は未だ慣れない。

「知ってますか?」

「えっ?」

「二十歳をこえても、性経験が無い女性を聖女と呼ぶんです」

「はい?」

いきなり話が変わった事にきょとんとしてしまう。
何の話しなんだろう。

「清らかな者として、悪魔は彼女等に触れる事が出来ないんですよ」

「はぁ」

「ですので、もし伊藤くんが二十歳だったら、
僕は君に触れることが出来なかっ たかもしれないんです」

「えっとぉ、俺、男なんですけど…」

「もちろん知ってますよ」

「それに七条さんだって悪魔じゃないでしょう?」

一応、ツっこむところはツっこんでみる。
それなのに、七条さんはニッコリ微笑むだけで。
あぁ、なんで彼の後ろに悪魔の羽と尻尾が見えた気がするんだろう。

「君と早く出会えて、ほんと運が良かったですよ」

「ははっ」

引きつった笑いが出てしまう。
悪魔だって否定してないよ、この人。
でも。 本当に七条さんが悪魔だとしても。
俺は彼の優しさや、暖かさを知っているから。
傍にいられる幸せを知っているから。

「俺も七条さんと、今、逢う事が出来て、運が良かったです」

そう答えると、七条さんはびっくりしたように少し瞠目してから、嬉しそうに笑っ た。

「本当、僕は運が良かったですね」






FIN



シンマのお誕生日にれんちゃんが贈ってくれました。
れんちゃんが書く七啓はほんわりして暖かいです。
シンマの好みを理解してくれてますよね。
流石れんちゃん。愛してます。(そっと告白)